下図右:「最初のアメリカ人」は、北米の2,2万年前の足跡発見や南米と東南ア(縄文人と類縁)の先住民間のDNA類縁などで沿岸ルート説の高まりから、北千島民(泣いた被害者コロボックル)に光が当たってきていますが、肝心の日本では「妖怪」とされる全く酷い誤解の人権侵害のままで放置されているのです。

図左上:そもそも日本人類学の祖である東京帝大の坪井教授が、列島先住民の名称として北海道調査を踏まえアイヌ説話から採用した学術用語コロボックル(明治前期の活発な語論をもたらした)の名称は学説史的に意義深く、実は今では祖人・縄文人のこととなります。また、鳥居助教は北千島の現地調査と東アジア等の第1級のフィールド・ワークから、北千島の現地調査直後の世間の「コロボックルは居なかった」という誤解(痛恨1)を正し、北千島民と遺物等の実態がアイヌ説話で語られてきたコロボックルそのものと学術的に判定し、公式に発表(学会講演、専門誌記載)しました(大正6年)。ここに、実は祖人・縄文人であり北千島民の事でもある新・旧2面性を有する「コロボックル」の学術的な認識(遺跡は全て祖先のものと言う連続性)が一応定まりました。
図左下:しかし、その後も学界はコロボックルの存在や学術2面性を必ずしも理解・認識せず、また、話題の女学生作家がアイヌへの同情心を背景とはいえ、翌年に小説で真逆の加害者として描き、没後の戦後に原稿が出版されて虚像が広まることとなりました(痛恨2)。また、大正時代の伝奇文学の傾向から悪戯っぽい神様として完全に非実在化して描かれ(痛恨3)、やがては妖怪としての出現に至っているのです。
政府・学術会議は、今や世界史・日本史上で注目すべき北千島民・コロボックル・留頓Routonの巷間の誤解を正し、明治・大正期の先達努力の学説史や「最初のアメリカ人」問題との関連などをカリキュラムに入れ、皆が学ぶよう抜本的に教育改善すべきです。
教室にコロボックルを―祖代研究会(RSoJS) sunda-wind.net
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