(号外・夏休み課題参考)雲南で東亜最古の加工木器を発見

カテゴリー: 最新情報,祖代(Sodai)・祖人(Sojin),遺跡

科学各誌が、劉建輝Jian-Hui Liuほか研究チームの中国南西の雲南省における30万年前の旧人の手が加わった木器の発見を報じています。

図左上:発見の木器は人が加工を施し、戦いや狩猟の槍ではなく生活作業用で、欧州で一般的な中型狩猟用の物に比し小さく基本的に植物を掘ったり刈り取ったりの広範な手作業処理用のハンディ工具であり、東アジア地域の洗練された有機物の器材群として際立っていて、原始的な石器しか知られていない中で注目されます。
また、これはデニソワ旧人の物とみられることも注目であり、東部アジアの沿岸部は基本的に新人の物が特色で、内陸は新人と旧人の遺物が混在し発見されています。

図左下:そもそも考古学は酸性土壌のために木・竹は残り難く石器偏重ですが、木・竹器により、探し・掘り・動物を突き・植物を切り、・・・多様な生活作業は南部沿岸文化圏では現代先住民にも普通にみられるものです。今回の発見で、既にアジア南方では30万年前に内陸で、また、パプア・ニューギニア民になどにみられるデニソワ旧人DNAとも関わることが興味深く、あらためて木・竹器の優れた点が認識された事も、右図のとおり、南方・南部を文化原層とする祖人Sojin・縄文人いや現代日本人の文化理解にとっても注目すべき内容です。

―祖代研究会(RSoJS) #祖人

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