「歴しニア」報告 人類史、最新状況に松本言語圏論を重ねる!

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「最初のアメリカ人」問題は、米学者に北海道発ルート説を唱える者が出て来ていましたが、Aニューメキシコの2.3万年前の足跡から沿岸進入で整合し、B言語的にも30語族も類縁の五月雨多波です。

B1境界を考慮すれば、B2環日本海諸語族(当然、北海道祖人Proto-Japanese Hokkaidoを含む)の北上がはっきりしました。重要なのは、定説が崩れた北米から南米への移住が、C急行などではなく8,500年間の通常ペースであったと考えられる事で、やはり移住は行き先が分かっていたわけではない、行きつ戻りつ少しづつだったのです。すると、C1その分の同一距離をアジアに戻した出発(シベリア東部~千島)は3.2万年前となり、最寒期LGM前の寒さが緩和していた時代で、北海道からの出発もぴったりであり納得しうるものです。そしてDNA論者が唱えていた、「人類はベリンジアで数千年足止め滞留してDNA変化し、寒期の終わりから南下を始めた」説も、特に滞留は必要なく崩れる事でしょう。そして、アメリカ先住民のDNAは新しいB3ユーラシア内陸言語圏系が強いとDNA論者が言いますが、ともかくB1境界を越えた以降、環太平洋言語圏特徴に溶けていったことは重要です。顔や体やDNAが私たちに似ていても、日本語がしゃべれず、生魚よりハンバーガーが好きなら、その日系4世はアメリカ人なのです。DNAが万能ではないのです。

更に、最新の実験考古学研究(オハイオの州立大)によれば、マンモス生体の厚い皮膚や石器のアーミーナイフ的な状況等から狩りは一般的でなく、マンモスは孤立・病気・死後などの状況での解体であり、よく言われた「父が子に誇張して自慢するくらいにまれな事」であったようです。北海道の始まりは北からマンモス・ハンターが入ってきて始まったという巷間多数の書籍は訂正しましょう。問題は、このようなことなどを日本の学界は、はっきりしていないからと言い訳して教えませんが、米大陸「急行」移住説の否定、マンモス・ハンターの来なかったどころか「居なかった」ことなど、教えていたことがどんどん否定される程度の事なのですから、周回遅れを止めて子供・学生にこういう話があると教えましょう、世界に発信しましょう。国際共同研究を主導しましょう。

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