人類史の百貨店(3)―Mal yang pra dan modern sejarah

カテゴリー: 前線ルポ,最新情報,遺跡

Facebook: Nara Akira

前回お伝えした東ジャワの州都スラバヤ西南モジョケルトからプナングンガン山麓へ上がったジョロツンドJolotundo遺跡ですが、出かけたのは訳があります。

それは、東ジャワに昔あったという神社について、人々の言い伝えをもとに描かれた図があります。今は無いにしてもそこを一度この目で見てみたいというものです。

Andi歴史文化保護局長さんに会ってその話をしたところ、東ジャワには同様の遺跡が多くあり、スラバヤからの近さ、行き易さからジョロツンドがいいだろうというアドヴァイスをいただき出かけました。バス、ミニバスを乗り継ぎ最後は、バイクタクシーで上っていきました。

正面の左右から階段で上ることができ、上がった裏側に祠があり、お参りする人もいることは既にお伝えしたとおりです。

問題は、遺跡の場所の選定と全体の造りであるその基本構造ですが、この遺跡は①山麓斜面を切り開いたもので、②遺跡の背後は壁のようであり自然の立派な大岩が数個あり、③前面に開けた本殿施設があります。

大岩の大切さは、バリからの一行の老師が、足の弱さにも拘わらず惹かれて皆が行かない所に上がっていっていることがそれをよく示しています。

そして、正面の堂々とした本殿前には広い池が平面テラスのように、また、中央と側方の階段も特徴です。正面右手の大木は、明らかに日本ならご神木です(ここでは、お参りのご一行が特に関心を示す様子は見られませんでしたが)。

そして、私が強く惹かれ見に行きたいものだと考えた図は下のようなもので、巨石構造物の1種であるPunden berundak(崇められている雛壇式墓場、古代廟)としてインドネシアの伝統遺産紹介本、高校歴史教科書にも掲載されています。

個々の単語の意味は、辞書では次の通りです。

Punden・・・始祖の墳墓、聖なる場所、村民が誓いを立てる場所

berundak・・・階段状の、広い段々になった  sawah(田) berundak・・・棚田

山麓斜面を切り開き、広い平坦なテラスとそこに至る中央及び側方の階段を有し、背後に屏風のように感じられる壁とテラス上の施設に加え奥にも小さな施設があります。

さて、最初に紹介した東ジャワ各地に同種の施設があるジョロツンド遺跡とこの古代廟をあらためて比べてじっくりご覧ください。このページですと小さくなって分かりにくいのが残念ですが。

 

私には、場所の選定、造りの基本が同じように見えます。時代は、左のJolotundo遺跡が千年前頃、右は、2-3千年前頃と考えられていますがよく分かりません。

そして、その時代よりもずっと前にこの図の更に元となる原始的な施設が在ったかもしれないと思わせるところが此処、人類の百貨店です。

此処、人類の百貨店では、古代のアニミズムから仏教・ヒンドゥー教、そしてイスラム教(キリスト教も)が時代を異にして入ってきていますが、昔からの聖地が生かされて新たな施設がそこに造られている例は多いです。

そして、これらの場所、基本構造が類似なものであると認識しますと、実は驚きの大変不思議なことに導かれていきます。次回をお楽しみに。

(了)

 

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