日本に多い白血病ウィルスが示す人類移動史

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成人T細胞白血病(ALT)をご存知でしょうか?

ALTは、腫瘍ウイルスであるHTLV-1感染を原因とする白血病、もしくは悪性リンパ腫であり、HTLV-1キャリアは日本全国で100万以上いるとされています。

このALTは、日本、特に沖縄県と南九州、太平洋沿岸に多く、九州五島列島や北海道アイヌの人たちにもよく見られます。

海外では、カリブ海沿岸諸国、中央アフリカ、南米、ニューギニアやアメリカNativeインディアンなどに感染者がみられます。

日本で発見、命名されたこの病について調べた日沼頼夫医学博士は、特にこのウイルスの日本におけるキャリア好発地域は、縄文系の人々が高密度で残存している所であることを示していると結論付けました。

日沼博士の結論は、現生人類の移動史を併せて考察するときに、その持つ意味は大きいです。

即ちこのALT調査は、正に、アフリカ—東南アジア—日本列島—アメリカ新大陸へのわれわれ現生人類の最古の移動史と符合することをも示すものとなっているのです。

前回、縄文時代の前、我が国の始まりである日本祖代に関して東亜地中海—九州—北上して津軽海峡を越えて北海道(3万年前頃)という約1万年の拡がりの我が国の原風景を報告しました。

そして、この拡がりは、更に1万年強の人々の渡来を含み文化を積み重ねて、縄文時代(1.65万年前~)と呼ばれるものに成って行きます。

このALT調査結果は、世界史の流れの中で、我が国初期の日本祖人—縄文人に関する渡米などの推定を裏付けるとも言える興味深いものです。

https://youtu.be/BGrhO1ntyYo

 (了)

 

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