(東京・札幌五輪) 現生人類史、「海民のビッグバン」側面に注目!

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前回、右図人類史における格段に認知力が向上した海辺の人への進化に着目しましたが、この海洋資源を利用する集団が初めて出アフリカを果たしたことにR.C.Walterなどは注目しています(Nature誌2000年)。

肝心の出アフリカは千人程度の話ですから、現下77億人への拡大を考えれば重要な視点です。今、「最初のアメリカ人」Nativesが北太平洋沿岸からフネで入って来たことが新定説化していますが、現生人類の初期移住史を俯瞰すると、「海民のビッグバン」と言っても許される側面でしょう。何よりも原・旧人との大きな違いは、①海洋資源を利用する集団による海を越えての「急行」と言われる豪までの拡がりであり、我々が知り得るものとしては、②ニューギニアへ約90kmの海を越えている事(フローレス原人も海を越えてはいるようですが)、③伊豆から東京諸島に3.8万年前という古さで黒耀石を採取に行き来し、④北の海で冬には30分浸かれば死という厳しい寒冷海域みおいて、生業を果たしうる操舟力と水を入れぬ濡れぬフネを造りうる技術力を有するに至っていました。

そして、⑤⑥新大陸に進入し急速に沿岸を南下し得たことです(沿岸の食豊な昆布ハイウェイKelp Highwayという環境にも恵まれましたが)。ずっと新しくなりますが、⑦東南アジアからアフリカ東のマダガスカル島へインド洋を渡海し、⑧全く島が見えないハワイやイースター島へ拡がっていることも、世界周航のクック船長を驚かせたモノです。オリンピックの機会に子供に教え、ご先祖の伊豆の海の “ 金メダル ” の偉業を世界に発信です。

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