日本祖代の言葉の成り立ちから探る。

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これまで、旧石器遺跡の状況からとその後の文献からと2回にわたり我が国始まりの祖代を探りました。今回は、言葉の痕跡から探ります。

現生人類の流れの基本(約10万年前頃の出アフリカが始まりで、Sundaland-豪へ拡がり、北上)を考えれば、如何に遠く離れているとはいえ、日本語とタミル語が近い(大野 晋博士)とか、タミル語とも近いアルタイそしてツングース系と日本語が近いと言われても驚くことはないです。

日本語が混合言語であり、タミル、アルタイ・ツングースの要素があるという事は納得理解できます。

しかしここで注目したいのは、漢字を共通にする大陸の中国中央部の漢語とは違う種の言葉であり、暮らしの習俗も異なることが実に興味深いです。

この事は、既に日本祖語が出来上がっていたことを示します。丁度、戦後アメリカに占領されても米語にはならなかったようにです。

北東ア地中海の古語の痕跡を探ります。

例えば、八重山とインドネシアの語の「山芋」、南方ルートの語「海浜」は薩摩の隼人、アイヌにまで共通です。

また、太陽、月、光その他の語や真っ白・真っ黒のマ、出る・動く・抱く等の動詞や食・果物など南方インドネシア等、台湾、比、日本など明らかに南方ルートの共通性が実に沢山残っている(琉球方言の成立をめぐって 村山七郎)ようです。

また、あかあかいらいらなど繰り返す畳語は、日本語と南方語の共通性を強く感ずるもので、米インディアンにもみられるようです。https://youtu.be/BGrhO1ntyYo

因みに、こういう点に関しよくポリネシアからという人がいますが、万と千で日本の古さはゼロが一つ違う古さですので、スンダランドからというべきです。

これらの痕跡からも、南方と関係の深い遠い昔の日本祖代の言葉の成り立ちが窺がわれ、それはまた、祖人の成り立ちでもあります。

無論、これらについて黒潮北上の流れが関係している事は言うまでもありません。

さて、先史時代のユーラシア東部は、ざっくり、A(旧)タイプ:沿海川漁撈の根菜・稲作系とB(新)タイプ:大陸狩猟の牧畜・麦作系の地域グループに大別されます。

Bにより内陸高地に追われ、その状況に適応していったA系もいたようです。

そして、日本は東の行き止まりの海中の細長い列島でしたので、他と違って坩堝で地域差を持ちつつ熟成されたということが大きな特徴でしょう。

(了)

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