(人類史最前線)欧米先生は長頭の意味を、日本人起源論者は木でなく森を考えよう!

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アフリカ発の長頭は、「現生人類」が正に生まれた出現の痕跡を感じさせます。

猛獣が跋扈する地上で暮らさざるを得なくなり、左図、危険を察知し食べ物にありつくには音より臭いより遠く近くがよく見える目情報が重要で視線を投影する後頭が拡がり、他方、獲物をさっと取って身をかわし逃げる動きのすばしこさのための小脳が拡大して後頭部が大きい長頭となり高機能となりました。問題はこの事が出産を困難にし、その母子への危険を増大させました。未熟児は弱いですから、10ケ月十分にお腹で栄養補給が必要ですので、生まれる頃には大きくなります。先ず長頭を上手く縦にして通過させたら、肩を通すために90度回して通りやすくしないといけませんが妊婦が自分ではできず手助けが必要です。生まれても他の動物のように立ち上がったりするわけもなく、長い間の給餌が必要ですので夫婦親族が関わります。愛情を注ぎ協力して子育てし、また、妊婦が生もうとなった種族が高機能の頭を持って生き残り繁栄していきました。アフリカを出た黒人で、東進し東南アジアに至ったグループは、氷河期でしたが温暖な気候に恵まれ、熱帯雨林・草地、マングローブの海川辺や山麓などの多様な環境の中、インマレイド(例:マレーのSemang族)に変化し、豪州へフネ・筏で、北上し日本列島祖人を経た痕跡は離島である北千島の留頓(ルートン)にまでも見られます。これを欧米先生が新旧区分のモンゴロイドと称したので訳が分からなくなっており、「最初のアメリカ新大陸人」(First Peopling American Continent)問題の有力候補はインマレイドが変化した「北インマレイド」であって、新旧モンゴロイドでは正しく認識できず、表現して議論も出来ません。

さて学界は、右図、出アフリカ直後から北上した黒人が、その後東進してどのように東アジアに関わったのか、どのように黒人は変容していたのかよくイメージを与えていません。一方、東部アジアでは、DNA分析や考古学の知見から、豪州への早い段階での人類のフネ・筏での到達が確認されており、東南アジアからインマレイドが北上し、亜熱帯を越えて裸ではとても暮らせない時節がある大きな環境の違いに適応(3=4万年間)して「北インマレイド」に変化したと考えられます。更に北上を続け、シベリア南地域において北上黒人系の西からの種族も加えて寒冷・寒風・降雪の厳しい環境に適応し、凹凸・開口の少ない頭部やがっしりした体つきなど大きく身体を変化させて諸特徴を挙げられるモンゴロイド化(2.5-1万年前~、Dr. Howells Harvard U.)しました。そして今度は、そのモンゴロイドが南下して東南アジアにまで至り、今もその影響は拡大し続けています。過高断面的にこれを評すれば、モンゴロイドに成るのに東西混合の二重性が、また、インマレイドが北上しその後南下した、ローラーが上下に2度、往復でかけられたような二重性が指摘できる東部アジア人の認識すべき構造です。巷間よく日本人の二重構造説などと何でも大陸・半島からと言いますが木を見て森を見ておらず、東部アジアのこの大きな構造認識が基本なのです。これ等の事が、実は世界人類史のFPAC問題に関わる重要な事であり、 北インマレイドが重要な 生活習俗・言語の基底 なのです。新旧モンゴロイドの用語では 、この中間的な状況を適切に表現できず、曖昧で正しく認識し得ず誤解も。 細部は次回説明です。教室に、世界に、そして国際共同研究を。


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