(春休み特集―沿岸民・舟)世界史界のアリューシャンから、北海道、元祖伊豆海民に注目!

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最初のアメリカ人問題において、①米ニューメキシコにおける2.3万年前の衝撃の足跡発見で北米の遺跡から行き着いた南米に注目が。その南米と言えば、Harvard医科大の「何故、アマゾン一部の部族のDNAが豪、東南アジア地域と類縁なのか」という難問があります。

DNA痕跡有りとして、コペンハーゲン大チームが、北のアリューシャン(アレウト海民系)からという説が。ロシア人を驚かせた世界的に第1級の海民で、ち密な海獣革舟カヤックも有名です。そもそも世界では、②豪に人類が進出するのに90km以上の海を越えたと考えられており、筏からカヌーと7―6万年前からという古さの始まりで多彩な舟と発展史が知られ、インドネシアを含めて地域には太古の洞窟絵も舟が登場しています。さて、日本の始まりは「曙海」(九州・沖縄の西方)の畔から、北部九州への渡海であり、③実証的に認められているいわば世界考古学史上の金メダルである伊豆(東京)諸島への黒耀石を求めた25km以上の舟による行き来です。実は、当時の海水面の低下による陸地増加、黒潮分岐流なし、海岸は舟を曳いて歩くとすれば、屈強な男たちによる渡海は、始まりの対馬海峡の家族越えに比べれば容易と言え、新聞が報じた「謎」ではアリマセン。そもそも伊豆地域は、古代の天皇に船を献上する木材と造船力で知られた有名地なのです。「カヌー」の語は、コロンブスがカリブ海原住民から教わり世界に広まったと言われてますが、枯野・軽野からという説(東京商船大 茂在博士)があるのです。但し、それでは3.8万年前に、伊豆祖人が、どんな舟を使ったのかは見つかっていません。

我が国では、時代が下って最古の縄文丸木舟が千葉・市川市で見つかっており、最北の「アイヌより余程古い」(鳥居龍蔵)北千島の遊動海民である石器人的コロボックル・留頓(ルートン)は、流木舟でした。他方、肝心の黒耀石の島である神津・恩馳島(当時は一体)には、オットセイがいたので革舟だったろうと言う説もあり、また、葦の舟も有り得ます。なお、静岡~千葉の地域は、浜北の祖人骨、愛鷹石器群、陥し穴猟、最古舟、最古・最大貝塚、縄文黒耀石「工房」など、実証された最重要遺跡・遺物の宝庫であり、世界遺産候補ゾーンなのです。生徒・学生に教え、世界に発信を。

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